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2025年 09月 03日 BLOG

[ピンクリボン]乳超音波検査はどのような検査か?

乳超音波検査とは?

乳房に超音波を当てて、その反射波を画像化して、乳房内部を調べる検査です。

痛みや被ばくの心配がなく、妊娠中・授乳中の方でも安心して検査を受けることができます。

 

検査でわかること何?

*しこりの有無・性状・大きさ

触診では見つけにくい小さなしこりの発見、しこりの大きさ・形状・部位・性状を観察することができます。

*周囲のリンパ節の状態

乳房だけでなく、わきの下(腋窩)のリンパ節に腫れがないかどうかも確認できます。

*乳腺や乳管の状態

乳腺組織や乳管に異常がないか調べることができます。

 

症例を少しだけ紹介したいと思います。

のう胞

乳管の中に分泌物などの液体がたまり、袋状に膨らんだ良性の病変です。

【症状】ほとんどが無症状で乳がん検診の超音波検査で偶然見つかることが多いです。

【形状】円形または楕円形で、輪郭は滑らかで明瞭です。

【内部】液体で満たされているため、超音波の反射がほとんどなく、画像上は真っ黒(無エコー)に写ります。

 

線維腺腫

乳腺の線維組織と線組織が混合して形成される良性の腫瘍です。 

【好発年齢】20歳代から30歳代の若い女性に多く発生します。

【形状】円形または楕円形で、輪郭は滑らかで明瞭です。

【内部】内部は比較的均一で、周囲の乳腺組織よりも黒っぽく(低エコー)または同じくらいの黒さ(等エコー)に映ります。

【可動性】触診でコロコロと動くのが特徴的です。

 

この2つの症例は、良く耳にする症例です。乳腺のう胞・線維腺腫が記載されているかも?

健診結果が届きまたら、判定に関わらず乳房超音波検査結果を丁寧に確認してみてください。

 

 

最後になりますが、乳がんは女性にとって最も一般的ながんの一つですが、早期発見・早期治療によって予後が大きく改善するがんです。そのため、一人ひとりが乳がんについて正しく理解し、定期的な検診を受けましょう。

また、当センターでは、毎週水曜日の午前中だけですが、女性の皆さまに安心して健診を受けて頂けるように女性医師・女性スタッフのみで対応するレディースデイを実施しております。日頃から疑問に思っていることなど有りましたらお気軽にご相談下さい。

 

臨床検査科