BLOG

2022年 06月 03日 BLOG

白衣高血圧とは・・・。

「いつも病院で血圧を測ると高くなる」

 白衣高血圧とは、診察室などの医療現場で測定した血圧値が140/90mmHg以上であっても、医療現場以外での昼間の血圧値が135/85mmHg未満を示す状態です。血圧値が高いことを理由に外来受診される患者様のうち白衣高血圧の方は約20%いると言われています。特に収縮期血圧が高い高齢者は頻度が高いと言われています。また、15~24歳位の若年者にも頻度が高いようです。

その診断ポイントは家庭血圧、つまり平常時の血圧値を知ることです。ただし、測定する条件によって血圧値は変動しやすいので気を付ける必要があります。お酒、タバコ、入浴、睡眠不足は心拍数や末梢血管に影響を与えるため血圧値が高くなります。これらの影響因子を避けながら定期的に観察をすることが大切です。①朝、起床して1時間以内に排尿を済ませてから座った状態で1~2分安静後②朝食前③服薬前④夜、就寝前に座った状態で1~2分安静後。それぞれの機会の1回目の測定値を毎日継続して観察をしましょう。

 

「自分は白衣高血圧だから大丈夫。」

最後に、白衣高血圧は通常の高血圧と比較した場合、脳梗塞や心筋梗塞などの発症は少ないとされています。しかし、5年経過で半数以上が高血圧になったとの報告もあります。耐糖能障害、脂質異常症を合併する頻度が高いようですので、現時点で白衣高血圧と診断された方は生活習慣の問題点を改善して定期的な家庭血圧測定を継続することをお勧めします。

ちなみに、タバコを1本吸うと血圧は4mmHg上がり約30分程度持続します。また、2本連続して吸うと平常時より14mmHg上がり30分以上その状態が続きます。診察前や健康診断前の喫煙の影響にご注意ください。

保健看護科